うなぎ専門店 本多
地元に愛され続ける、奥信州の老舗うなぎ専門店
明治37年創業、110年余り飲食店を経営されてきた「うなぎ専門店 本多」さん。
醤油勝ちの甘さが抑えられている秘伝のタレの開発を機に、三代目は
うなぎと共に生きる事を決め、うなぎ専門店としてお店を切り盛りしていきます。
現在は六代目の松岡友貴さんがお店を継ぎ、地元の方々を愛し、愛されながら
現在もこだわりのうなぎを提供しています。
醤油勝ちの秘伝のタレ
三代目が開発した、甘さに頼らない・あっさりした蒲焼きのタレは
「うなぎ本来の味を引き立たせる事」に重きを置いています。
醤油とみりん、そこにうなぎの旨味を加えじっくり煮込み、昔ながらの製法で
つくられた秘伝のタレ。このタレが職人の焼きの技術と組み合わさる事で
うなぎの美味しさを最大限に引き出す事ができるのです。
初めに蒸し入れ、ふっくらとした鰻に
蒸し入れを料理の工程に入れる調理法は関東風と呼ばれ、
昔から日本のうなぎ食文化に伝わる伝統的な調理法です。
うなぎ専門店 本多さんでは、うなぎを捌いてすぐに蒸し入れをします。
切り身の状態で蒸してから焼く事で、うなぎの身から絶妙に油が抜けてあっさりとし、
皮も身もやわらかくなり、ホロリとした食感を生み出す事ができるのです。
ギリギリを攻めた焼き
一度蒸し入れたうなぎを、備長炭でバキッと一気に焼き上げます。
高温・短時間で焼く事によりうまみをギュッと閉じ込めた後、
伝統のタレにくぐらせ一呼吸置き、タレを染み渡らせてから二度焼きをします。
職人の技術により焦げる寸前まで攻めた焼きは、パリッとした香ばしい食感と
身がほどけるやわらかさを両立する事ができるのです。
地元でとれる希少な「木島平米」
長野県の中でも中々手に入らない「木島平米」を直接農家さんから仕入れています。
豪雪地帯として知られる木島平村(きじまだいらむら)は、
全国的にも貴重な「樹齢300年を超えるブナの原生林」から流れ出す馬曲川の扇状地に開けた村です。
水が非常に美味しく、また夏場の日照時間が長く昼夜の温度差が大きいという
全国にもまれな自然条件が稲の登熟を高め、美味しいお米を育みます。
お店では、ガス釜でふっくら炊き上げた後に丼やお重につめています。
炊き立ての木島米と焼きたての蒲焼の香ばしい香りは最高の組み合わせです。
季節によって変わる自慢のお漬物
先代からの味を長女である松岡さんがお母様から受け継ぎ、
その季節の旬の野菜をお漬物として提供しています。
白菜、きゅうり、たくあん、ピーマン、ミョウガ、野沢菜、酢大根など
季節を感じる漬物と共にうなぎをお楽しみください。
うなぎのほっぺ ハンドクリーム
本多さんでは、うなぎの成分を配合したハンドクリームも販売されています。
鰻職人さんの手は年齢を重ねてもプルプル、ツヤツヤだそう。
うなぎはフカヒレやすっぽんに並ぶ天然コラーゲンが豊富な食材でもあります。
そんなうなぎの中でも特に濃度の高い頬部分(ほっぺ)から
丹念に成分を抽出し、ハンドクリームに仕上げました。
うなぎの味と共に、記憶に残る時間を
長年受け継がれた伝統の味を守るだけではなく、
うなぎを食べて頂く空間、時間を大切にしています。
うなぎ専門店といえば、カウンター席でうなぎが焼きあがるのをじっくり待ち、
ゆっくりうなぎと向き合いながらお食事されるイメージが強いかもしれません。
お店では、1人でゆっくりして頂けるカウンター席の他にも、
2人で談笑しながら食事を楽しめる窓際の隠れ席、
中々外出できないお母さんがお子様と一緒にうなぎを楽しんで頂けるような畳の個室もあります。
お店で過ごす時間が蒲焼きの味と共に思い出として記憶に残るようなおもてなしを心がけています。
地元の方々と共に、飯山の良さと共に、この地だからこそ引き出される
良さを大切にされてきた「うなぎ専門店 本多」さん。
飯山の美味しさを味わいに、ぜひ足を運んでみてください。