杉浦養魚株式会社
美味しい鰻で笑顔になって欲しい
昭和40年6月に養鰻事業が盛んだった豊橋から新規開拓の地として磐田へ渡りました。
その時に杉浦養魚株式会社として開業。代表を務める杉浦嘉則は同社3代目となります。
昭和30年代、天竜川のあるこのエリアはまだ養鰻の地として確立されておらず、
豊橋の養鰻家が新規開拓の地として選んだのが磐田です。
天竜川の伏流水が豊かなこの地は杉浦養魚を始め多くの養鰻場がありましたが、
現在では数少ない養鰻場の一つとなりました。
環境の変化が著しい養鰻の世界で、天竜川の恵みを一身に受けた特別なうなぎを育てています。
無農薬で美味しい鰻を育てたい
自分が家業に入り鰻の養殖を始めた頃から、特別な美味しい鰻を育てたいと考えていました。
昔の養鰻業界は確実な飼育技術が確立されておらず、鰻の品質が安定しない現実がありました。
自分が子供の頃に食べた鰻は泥臭くて食べることが出来ない鰻が多かったのです。
その様な状況の中で美味しい鰻を育てることに真摯に向き合ってきた結果が、今の杉浦養魚の養鰻に繋がっています。
家族で鰻を囲って食べる時に、お子さんにも美味しく食べていただきたい。
そういった思いで一途に健康で美味しいうなぎを育てています。
農業の世界から得た知見を養鰻に活かす
養鰻業界とは異なる業界から学ぶ事があるのではないか、そういった思いから、
農業の世界から積極的に技術や手法を学び、多くのインスピレーションを受けてきました。
畜産農家で活用されている「クロノーブ」は、動物の腸管内に土壌由来の良い微生物叢を丸ごと補い、
腸内環境を自然に近づける米ぬか発酵混合飼料ですが、杉浦養魚ではこのクロノーブを養鰻に活用しています。
結果的に嫌な臭みが抜け、上質な味を持った鰻を育てることに貢献しています。
この様な取り組みを日夜研究し、実践しています。
こだわりの餌作り
養鰻の世界では特殊な飼料、給餌方法を考案し、採用しています。
白身魚のホワイトミールを主体にした配合飼料に森からの恵みである
ネッカリッチとバイオ酵素をまぜ、安心・安全の鰻を育てています。
南九州特産の広葉樹脂をバイオマス技術で抽出精製した
「ネッカリッチ」は臭みが抜け、脂乗りが良くなります。
更に松、笹などの植物の葉から抽出された「バイオ酵素」を飼料として与える事で
鰻の腸内環境を改善し、うなぎの食欲を正常に保っています。
餌にこだわる事が品質の高い鰻を育てる第一歩です。
池の手入れは自らの手で
自分でやらないと納得できない性格なので、基本的に池の整備は自分の手作業で行なっています。
自分で整備することで池の状況を全て把握する事ができ、何か問題が起きた際にも対処しやすくなるメリットがあります。
更には土作りが重要な野菜農家から得た知見は養鰻環境の整備に大いに貢献しています。
その中でも「バイオ酵素」は鰻の飼料として添加する事で池の中で循環し、悪性の菌が繁殖しにくくなる効果があります。
様々な取り組みの結果として、池の環境を良好に保つことが出来ています。
自社出荷場を完備
家業に入る前の頃、日本の最先端の養鰻技術を学ぶ為に鹿児島に修行に出ました。
鹿児島の養殖設備は日本でも指折りの地域になります。
そこで修行する事で自社の養鰻にも活かせる事があると考えました。
この出荷場は鹿児島の設備を実際に体験し、学び得た知識を形にしたものです。
当時静岡の養殖環境では出荷場を建てるというのは珍しい試みで、
現在においても出荷場を完備している養殖池は珍しいものとなっています。
育てる鰻の全てを最高品質に
現在の取り組みとして鰻養殖の最先端技術である大豆イソフラボンを活用した
メスうなぎを飼育することに取り組んでいます。
今まで養殖の鰻はほとんどがオスの鰻となっていましたが、昨今では添加する飼料に
大豆イソフラボンを活用する事でメスの鰻を飼育する事が可能となりました。
メスの鰻を育てる事のメリットは複数ありますが、何より養殖シーズンを通して
鰻の品質を均一に向上できるというメリットがあります。
一部の鰻が美味しいという状況を無くし、
一匹一匹全ての鰻を美味しく育てるという気持ちで鰻養殖に取り組んでいます。
そして、食べていただいたお客様全員が満足して笑顔になれることを目指しています。
- 事業者名
- 杉浦養魚
- 住所
- 静岡県磐田市小中瀬908